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Profile

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YUMIKO HIROSE

東京とパリで活動するフォトグラファー。フランス国立図書館(BNF)にて作品所蔵。ダンサーの動きと衣装、人間が秘める美しさへの憧憬が創り出す世界を撮り続けている。

1999年、東欧へのひとり旅の途中、シェーンブルン宮殿の一室で催されたバレエ・ミニコンサート。                  非日常な空間で、指の先まで美しいバレリーナの身体と、透ける薄布が何枚も重なるバレエ衣装が織り成す世界に衝撃を受ける。その後、少しでもクラッシックバレエの美しい世界に近づきたくて帰国し、すぐにバレエ教室に入門。基本的な動きから始まり、身体の軸を凛と保つことが、エレガントな振る舞いにつながることを知る。私は自身がステージに立ちながら、バレエ発表会のリハーサルや舞台袖にて撮影を始めた。

モノクロームを中心に構成される「TuTu」シリーズでは、バレリーナの身体をふわりと包むバレエ衣装と、それをまとう人間の美しさへの限りない憧憬が重なり合う世界を表現している。フィルムで撮影、自ら暗室作業を行い、銀塩プリント製作にもこだわる。暗室のなかで、印画紙にチュチュが浮かび上がる様はまさに幻想的。

カラー作品を中心に構成される「胡蝶の夢」シリーズでは、そこに流れる時間や微妙に振動する空気を取り込んでみたいと思った。その場の空気を集めて風をつくるシルフィード(バレエ演目のひとつ)のように。舞台袖は、日々の練習から蝶のように舞うための本番へとつながる場所。バックステージやそこから見える舞台の様子を作品にまとめる。

10年以上、バレエをモチーフに作品づくりをしてきた。個展を多数開催。写真家ユニオン公募展準大賞など受賞。「吉田都・終わりのない旅」の出版ではアーティスト4人内の1人として参加。バレエレッスンピアノCDのジャケットに作品を提供している。

最近は「日本の舞踊」をテーマに作品を手がけ始めた。スッとのびるバレリーナの鍛えられた背中は美しく、ビーナスを彷彿させる。日本の舞踊に目を向ければ、着物姿の魅力も後姿にある。帯や髪型のシルエット、飾りの贅は、後ろからだからこそわかる。日本には「秘すれば花」という私の好きな言葉がある。踊り手が舞台に向かう流れのなかで、「見え隠れする崇高さ」を私はこれからも追求していきたい。

略歴

個展

  • 2002年 :「レンガの町の子どもたち-Portraits of Nepal-」ドイフォトギャラリー(東京/有楽町)
  • 2003年 :出版記念写真展「レンガの町の子どもたち-Portraits of Nepal- 」クレヨンハウス(東京/青山)
  • 2003年 :「TuTu 1」ジ・オブセッションギャラリー(東京/代官山)
  • 2005年 :「TuTu 2」ジ・オブセッションギャラリー(東京/代官山)
  • 2008年 :「TuTu 3」ギャラリー冬青(東京/中野)
  • 2013年 :「胡蝶の夢1」アモーレ銀座ギャラリー(東京/銀座)、「TuTu」コール・ピットギャラリー(福島)
  • 2014年 「胡蝶の夢2」Bunkamura Wall Gallery(東京/渋谷)、「Hommage à Degas」 Bunkamura Wall Gallery(東京/渋谷)、「Sanctuary」コール・ピットギャラリー(福島)

グループ展

  • 2005年:「英国ロイヤルバレエ団プリンシパル在位10年記念 吉田都展」ミキモトホール(銀座)(名古屋)、ヒルサイドフォーラム(代官山)巡回
  • 2006年:「TuTu」ドーヴィル・アジア映画祭(ドーヴィル)
  • 2008年:「Etude」Gallerie PHOTO4(パリ)
  • 2010年:「ネパールの女たち」Gallerie PHOTO4(パリ)

出版

  • 2003年 写真集『レンガの町の子どもたち-Portraits of Nepal-』(光村印刷刊)
  • 2005年『吉田都・終わりのない旅』、アーティスト4人のひとりとして参画 (阪急コミュニケーションズ出版刊)

受賞歴

  • 2000年:東京写真月間・女性だけの写真展、準優勝賞「まっすぐに生きる (ネパール)」
  • 2004年:全国二科展、入選「TuTu」
  • 2006年:写真家ユニオン公募展、準大賞「TuTu」

所蔵

  • 2012年:フランス国立図書館(BNF)